漆喰の外壁の特徴は?施工方法やメンテナンス方法もチェック
住宅の外壁材にはいろいろな種類がありますが、古くから日本の家屋などで多く用いられてきた外壁材のひとつに「漆喰」があります。
名前や外観は聞いたり見たりしたことがあっても、実際にそれがどんなものか知らない方も多いのではないでしょうか。
今回は、漆喰の外壁の特徴や施工方法・メンテナンスなどについて詳しく解説していきます。
そもそも漆喰って何なの?
漆喰とは、石炭を主成分としている外壁材です。
日本では昔から民家や寺院などの外壁に使用されていますが、西洋の住宅などでもかなり前から利用されています。
ただし、日本と西洋では漆喰の成分が異なります。
日本で使用されてきた漆喰の多くは石炭にのりや粘土を混ぜ合わせてつくられていますが、西洋ではのりが入っていないのが一般的となっています。
漆喰と一口で言ってもいろいろな種類があります。
以下では、外壁に使用される代表的な漆喰を紹介します。
本漆喰
もっとも代表的で、多くの方が漆喰と聞いて思い浮かべるのが「本漆喰」です。
見た目が真っ白なのが特徴で、日本ではもっとも一般的なものであり、消石灰に海藻とのりと麻繊維を混ぜてつくられています。
西洋漆喰
西洋漆喰の歴史は非常に長く、エジプトのピラミッドの内壁やメソポタミア文明の遺跡にも多く用いられています。
消石灰に砂や大理石、セルロースファイバーなどを混ぜ合わせてつくられており、耐久性が非常に高いのが特徴です。
琉球漆喰
その名から分かるように、沖縄で古くから使用されている漆喰です。
生石灰とワラや水を混ぜ合わせてつくられており、のりは使用していません。
優れた断熱性と耐久性をもっていて、台風や高温な気候にも負けないのが特徴的です。
近頃では琉球漆喰の高い性能が広く評価され、沖縄以外の地域でも好んで利用されています。
土佐漆喰
外壁以外に、竈(かまど)などにも用いられていて、防火性に優れとても頑丈なのが特徴です。
消石灰とワラと水を熟成してつくられていて、のりは使用していません。
施工直後はクリーム色ですが、紫外線にあたることでだんだん白くなって、その後は少し黄色味がかかります。
漆喰外壁の施工方法
漆喰外壁の施工は、専門の職人による「左官仕上げ」で行われます。
家を新築する場合は、当然ながら大工さんをはじめとする様々な職人に家づくりを任せます。
しかしリフォームをする際には、外壁をDIYで何とかしようと考える方もおられるかもしれません。
ただし、漆喰には塗装が密着しにくいという特徴があり、特別な下塗りの他にも様々な手順が必要です。
漆喰外壁は熟練のプロの技が必要な、難易度が高い施工となっています。
そのため、素人が安易にDIYで施工することは考えない方がいいのが現実です。
また、年月が経てば剥がれやひび割れも起きますが、施工不良の場合はそれらの現象が早く起きやすくなってしまい、補修にも職人の高い技術が必要になります。
漆喰外壁のメンテンナンス方法
漆喰は非常に耐用年数が高く、100年以上もつとされています。
一般的なサイディング壁は20~30年、モルタル壁は30年程度が耐用年数となっているため、いかに寿命が長いかが分かります。
しかしながら他の外壁同様に、年月が経てば汚れが目立つようになり、コケやカビなどが生える可能性が高くなりますし、ひび割れや剥がれも生じてしまいます。
以下には、症状別の正しいメンテナンス方法を紹介します。
汚れ
施工から年月が経って汚れが酷くなれば、大掛かりな補修工事が必要になります。
しかし、軽い汚れであれば消しゴム、中程度の汚れなら市販のメラミンスポンジで汚れを落とすことができます。
傷やひび割れ
部分的な傷やひび割れが起きた場合は、漆喰を塗り重ねて補修を行います。
全体的にひび割れが入っている場合は、全体を剥がしてから塗り直しが必要となります。
漆喰は傷がつきやすく、ひび割れも起こしやすい特徴をもっています。
そのため、定期的に状態を確認しておくことがとても大きなポイントです。
剥がれ
漆喰が剥がれてきたら、下地調整をして塗り替えをしなくてはいけません。
表面の漆喰をすべて剥がすことが必要になります。
まとめ
漆喰は耐用年数が長く、美しさも併せもつ外壁材で、古くから日本の家屋や寺院に使われてきました。また、西洋でも1万2000年前のメソポタミア文明の遺跡などでも使用された形跡があります。
漆喰外壁は左官職人による左官仕上げで施工され、後々トラブルが起きないように正しく仕上げるためには熟練の技が必要となります。
また、自然素材を混ぜ合わせてつくられる漆喰外壁を美しく見せられるかは、職人の腕にかかっています。そのため、素人がDIYで漆喰外壁をリフォームや修繕するのは避けた方が賢明でしょう。
自然素材の漆喰にはデリケートな部分もあり、定期的なメンテナンスも必要になります。普段から定期的に状態を確認して、状態に合わせた正しい修繕を行いましょう。
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